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おととい、通っているワシントン大学でショッキングな事件が起こりました。ニュースの内容は下のとおりです。

ワシントン大学の元職員が木曜に大学内のRed Square(中庭)でガソリンをかぶり火をつけ自殺した。ワシントン大学のアシスタント警察のチーフRalph Robinsonによると、その61歳の男の名前は親族の通知まで未公開だが、最近までここで働いていたとのことだ。UWのスポークスマンNorm Arkansによると、その男は夏の間に休職(辞職?)をしたいと申し出たが、詳しい事情を説明はしなかった。「彼がなぜこのようなことをしたかは分からない」とRobinsonは語っていた。「ここには抗議文書や反対運動が無かったので、今回の自殺は政治的では無いと思う。私たちが知る限りでは、彼はそういったことをしません。彼が何に追いやられたのかも分かりません。」学生のStan Luong(21歳)は1時頃図書館に向かってRed Squareを横切っている時にピチャピチャっという音を聞いた。彼は周囲を見渡し、赤いタンクからガソリンを頭から浴びている男を見つけた。そしてその男はマッチを擦ろうとしていた。他の学生が急いで「止めろ」と言い、マッチを取り上げようとしたが、少しもたつきながらも彼はマッチに火を点けた。「彼の周りはガソリンの池になっていて、彼は火の湖に立っていた。」とStan Luongは話した。
一面炎があがったのでだれも助けることができなかった。その男は呻きながら、転げ回っていた。マッチを取り上げようとした学生が自分の服を脱ぎ消火しようとしていた。Stan Luongも自分のジャケットで消火しようと試みた。すぐに他の人が建物から消火器を持ってきた。彼は病院に運ばれたが体の80%が火傷をしていたため死亡した。Red SquareとCentral Plazaは封鎖されたがキャンパスの他は安全で、授業も通常どおり行われたと警察は話した。




A former University of Washington staff member died Thursday after dousing himself with gasoline and setting himself on fire in Red Square.The 61-year-old man, who was not named by officials pending notification of his next of kin, was a recent employee, according to UW assistant police Chief Ralph Robinson. UW spokesman Norm Arkans said the man separated from the university over the summer, but declined to elaborate on the circumstances. "We don't know why he did this," said Robinson. "There were no protests or demonstrations going on, so we don't think it was political. He wasn't in a fight as far as we know. We just don't know what drove him." Student Stan Luong, 21, a senior, said he was walking across Red Square toward the Odegaard undergraduate library at about 1 p.m. when he heard a splashing sound. He looked around and saw a man pouring gasoline over himself from a large, red tank, which he held directly above his head. The man then tried to light a match, Luong said. Another student rushed over, yelling something like "No! Stop!" and tried to knock the matches out of the man's hands. But after fumbling for a moment, the man managed to light a match. "There was a pond of gasoline around him, and he was standing in a lake of fire," Luong said. "No one could help him; there was so much fire."The man eventually dropped to the ground, moaning. The student who had attempted to knock away the matches stripped to his boxers and tried to beat down the fire with his clothes, Luong said. Luong said he took off his own jacket and tried to help. Soon after, others ran out from a building with fire extinguishers. The man was taken to Harborview Medical Center with second- and third-degree burns over 80 percent of his body, Robinson said. He later died. Red Square, or Central Plaza, was evacuated and closed, but police said the campus was otherwise safe and classes continued as normal.

http://seattletimes.nwsource.com/html/localnews/2008333228_burningdeath31m0.html


今回、こんな事件を目の辺りにして感じたことが3つあります。

その時間授業中で直接見たわけではありませんが、Red Squareというところは大学の中心的な広場でかなりの人がいる場所なので、多くの友人も目撃していました。自分は距離にしたら100mぐらいのところにいましたが、同じキャンパスで同時刻にそういった事件があるとやはりいろいろと考えてしまいます。シアトルは全米の中でかなり犯罪率も低く治安も良い所なので、たまに警戒心が緩む時があります。しかしこの事件でここはアメリカだということを再確認できました。こんなに近くで焼身自殺する人がでるのは正直怖い。

ニュースであまりにもこの事件の扱いが小さいように感じました。まず翌日のアメリカの全国紙には載りませんでしたし、地元紙でも1面にはなりませんでした。インターネットで調べても記事の数が少なく、この事件への関心の無さが分かります。一夜明けてアメリカ人のUW学生、数人にこの事件についてどう思うか聞いてみましたが、その回答にビックリしました。皆口々にひどい事件で恐ろしいと言いますが、なぜこの人がこういった自殺をしたのだろうかと聞くと口々に理由は無いだろうと答えました。理由が無いのに自殺はしないだろう。その人達も本当に理由が無いとは思っていないと思いますが、もっと悲惨なニュースが多いので関心を持てないのだろうと自分は思います。

昨日はハロウィンで一転してお祭り騒ぎでした。もし日本でこんな事件が起きたら、すべての大学内イベントがキャンセルになるのは間違いないと思います。良い意味でも悪い意味でもあまりひっぱらないのがアメリカ人気質なのかなと思いながら、自分も仮装をしてハロウィンを楽しんでいました。

来週いよいよ大統領選です。もうオバマに決まった感はありますが、一応楽しみにしてます。